
大型家具などによく使われる木材「ラバーウッド」。
低価格で手に入りやすく、加工もしやすいためDIYでも注目されている木材の1つです。
しかしコスパが高いことが魅力的なラバーウッドですが、「安っぽい」と言われることもしばしば。
今回はラバーウッドが安っぽいと言われる3つの理由と、気になるメリットとデメリットを紹介いたします。
「これからラバーウッドの家具を購入しようか検討している」
「ラバーウッドの特性やメリットを知りたい」
こんなお悩みをお持ちの方にはぜひ参考にしてみてください!
ラバーウッドが安っぽいと言われる理由3選

なぜ、ラバーウッドは安っぽいと言われるのでしょうか。
多くの理由として、ラバーウッドを加工する工程や特有な材質に関係がありました。
ラバーウッドが安っぽいと言われる主な理由は、以下の3つです。
- 集成材で木材のつなぎ目が見えるから
- 白っぽい色味
- 木目の柔らかさ
集成材で木材のつなぎ目が見えるから
ラバーウッドが安っぽいと言われる理由の1つ目は、集成材で木材のつなぎ目が見えるからです。
1枚仕立ての大きな板を使っているテーブルは重厚感や高級感が感じられますよね。
反対に小さな角材を合わせた板はどうしても安っぽい印象を与えてしまいます。
ラバーウッドは成長過程が早く、木が大きくなる前に伐採しないといけません。
しかし天然木のままだと、家具などの製品には大きさが不足してしまいます。
そのため、大きさが足りない天然木は小さな角材に切りとられ、接着剤で組み合わせて1枚の大きな板に加工をします。
多くの小さな角材を組み合わせるのですから、必然的に木材のつなぎ目の箇所も増えてしまいます。
つなぎ目が目立ちにくいようにするには材木の色をできるだけ薄い色で合わせることです。
全体を薄い色で統一することで、それぞれの角材の色が出にくくなり、角材同士のつなぎ目が目立ちにくくなりますよ!
白っぽい色味
ラバーウッドが安っぽいと言われる理由の2つ目は、ラバーウッドの白っぽい色味が原因です。
ラバーウッドは全体的に淡い色合いで白っぽい色味が特徴。
こげ茶や黒などのダークな色に比べると、白っぽく淡い色は「重さが軽い」というソフトなイメージにつながるのかもしれません。
一般的に木材は低価格なものほど軽量なことが多く、そのために安っぽく見えてしまうのでしょう。
木目の柔らかさ
ラバーウッドが安っぽいと言われる理由の3つ目は、集成材で木材のつなぎ目が見えるからです。
ラバーウッドの木目は柔らかな雰囲気であるため、人によっては幼さや若々しいイメージがあるかもしれません。
しかし、温かみのある木目は自然に空間になじむので、ナチュラルテイストのお部屋や子供部屋にはぴったりの木材です。
ラバーウッドとは?

別名ゴムノキともいわれる「ラバーウッド」。
ラバーウッドは主にブラジル原産の広葉樹の一種で、採取された樹液はラテックスなどのゴム材の原料となります。
以前は樹液採取後に大量廃棄されていましたが、現在は集成材や家具材として幅広く使われています。
ラバーウッドのメリット

ラバーウッドのメリットは以下の5つです。
- 低コスト
- 環境に優しい
- 乾燥に強く反りにくい
- 硬くて耐久性がある
- 表面が柔らかく手触りがいい
低コスト
ラバーウッドのメリットのひとつとして低価格で買えることが挙げられます。
同じ広葉樹であるオーク材やウォールナット材よりもラバーウッドは比較的安く購入できます。
また木の成長が早いので、供給量が減ることもなく、コストパフォーマンスが高い木材の1つです。
環境に優しい
ラバーウッドは「環境にやさしい木材」と言われており、環境資源のことを大切にする風潮のある現代ではメリットのひとつになります。
かつてラバーウッドは樹液採取後、焼却によって大量廃棄されていました。
しかし現在は焼却による廃棄がなくなったため、二酸化炭素の排出量削減につながっています。
資源の有効活用により、ラバーウッドは「環境に優しい木材、エコな木材」といわれるようになったのです。
乾燥に強く反りにくい
ラバーウッドは、乾燥や湿気に強く、長期間使用しても反りにくいメリットがあります。
ラバーウッドを原材料とした家具の多くは集成材で加工されたもので、集成材自体「乾燥や湿気に強く反りにくい」という性質を持ちます。
そのため、ラバーウッドの家具は「乾燥や湿気に強く反りにくい」というメリットがあるのです。
乾燥や湿気に強く形状が変わりにくいからこそ、家具や家の柱など強度が必要なものに使われるという側面もあります。
硬くて耐久性がある
ラバーウッドは硬くて耐久性があるのも特徴のひとつです。
耐久性があるので階段にも適しています。
デスクワークの方はデスクの天板もこだわりたいですよね!
重量のあるパソコンモニターなどを置いても安心です。
ラバーウッドは広葉樹の一種であり、広葉樹は「ハードウッド」とも呼ばれています。
広葉樹は針葉樹に比べて重量があり、硬く耐久性があることが特徴です。
そのため木材製品として利用範囲が広く、ダイニングテーブルやデスクなど日常使いする家具に適しています。
表面が柔らかく手触りがいい
加工後のラバーウッドは表面が柔らかく手触りが良いこともメリットです。
表面がすべすべして滑らかな材質は、子供用が触れる家具や雑貨小物にも適しています。
ラバーウッドのデメリット

ラバーウッドのデメリットは以下の3つです。
- 集成材のため安っぽい
- 表面が柔らかく傷がつきやすい
- カビが生えやすく屋外では耐久性がない
集成材のため安っぽい
ラバーウッドを原料としている家具は、集成材を使っているものがほとんどで、安価なイメージがあります。
集成材は無垢の木材に比べてコスト面で安いので、「ラバーウッド(集成材)=安っぽい」というイメージがあるのかもしれませんね。
こちらの方は最安値の集成材を使ったためか、木目の向きがちぐはぐになってしまったようです。
ラバーウッドは広い面積を1枚の板で取ることができません。
そのため、1枚の大きな天板にするためには材木同士をつなぎ合せて加工するしか方法はありません。
そのためつなぎ目が目立つことで、どうしても安っぽいイメージに仕上がってしまいます。
しかし材木同士をつなぎあわせる加工方法は、天然木特有の反りや木の狂いを防いでくれる効果もあるのです。
長期間での使用を考えると、反りなどの経年変化ないことは嬉しいメリットの1つですよね。
表面が柔らかく傷がつきやすい
ラバーウッドの表面はとても柔らかいため、鋭利なものが当たったり、擦れてしてしまうと傷が付きやすくなってしまいます。
また加工の仕方によっては毛羽立ちが目立ちやすく、適切な加工をしているかが重要になります。
商品を手に取って選ぶときは、表面の加工状態もチェックしてみてください。
カビが生えやすく屋外では耐久性がない
ラバーウッドはカビが生えやすく屋外では耐久性がない点もデメリットです。
ラバーウッドの特性として、水分を多く含むと腐りやすい性質があります。
水分によって増えた青変菌(せいへんきん)に侵された木材はたちまちに黒色のカビを発生させてしまうのです。
そのため、天候によって水分の影響を受けやすい屋外での使用は不向きとされています。
ラバーウッドで作られた家具の使用は屋外を避け、屋内で使うようにしましょう。
【おわりに】ラバーウッドが安っぽいと言われる理由3選!メリット・デメリットも紹介
今回はラバーウッドが安っぽいと言われる多くの理由として3つが挙げられました。
- 集成材で木材のつなぎ目が見えるから
- 白っぽい色味
- 木目の柔らかさ
またデメリットと言われていたことが、反対にメリットでもあることが多くありました。
このように特徴をよく理解すると、ラバーウッドの新しい魅力に気づくことができましたよね。
今回の記事を参考にこれからの家具や木材選びを楽しんでみてください!